中国と日本、言語文化差異
中国人は長幼の順序を大変重要視している。同じ世代の中でも年上と年下をはっきり表す習慣がある。
兄弟の中でも「一番目の兄」「二番目の兄」「一番目の姐」「二番目の姐」をはっきり呼び表す。言葉の上でも厳しく要求されている。成人になってからも、たとえ兄弟が上海に住んでいても台北に住んでいても、第三者に兄弟の話をする時「上の兄」「二番目の兄」と呼ぶ。「上海に住んでいる兄」とは殆どいわない。
日本人は順序を厳しく要求しない時は「兄」の前に名前を加え「○○兄」と呼ぶ。兄が横浜とか東京に住んでいると、第三者に説明のとき「横浜に住んでいる兄」とか「東京に住んでいる兄」と呼ぶ。上の世代を呼ぶときも同じである。だから、子供達は一体「横浜に住んでいる叔父さん」が年上なのか、「東京に住んでいる叔父さん」が年上なのか良く分からない。
日本の家庭内では上下の順序はあまり厳しく要求しないので、「順序」をはっきり表すことがあまりない。しかし、名前ではその順序を表すのが好きなようだ。例えば「太郎」「次郎」「健一」「健二」などがある。(最近の日本では少子化の影響で少なくなっているが、管理者談、2007.01)
中国人は「世代」のことも重要視している。
中国では子供に名前を名付ける時に、同じ世代に同じ漢字を使う習慣がある。例えば毛沢東、毛沢民、毛沢健の三人兄弟は皆「沢」を使っている。これは同一家族の中で同じ「沢」を付けると同じ世代を表す。下の世代の人は上の世代の漢字を使ってはいけない。
日本人の場合、親は子供に名前を付けるとき自分の名前の一字を使うことが良くある。有名な実業家「盛田昭夫」氏の息子さんの名前も「盛田正昭」さんである。元野球選手でジャイアンツの監督だった「長嶋茂雄」氏は、自分の息子さんに「長嶋一茂」と名付けた。中国人の習慣から見れば、日本人の親子の名前は兄弟みたいだと感じる。
家庭内での呼び方も日本人は上の世代が下の世代と同じような口振りで呼ぶ。例えば親達は自分の長男に「おにいちゃん」と呼び、長女に「おねえちゃん」と呼ぶ。結婚して子供が出来ると奥さんは旦那さんに「パパ」と言い。旦那さんは奥さんを「ママ」と呼ぶ。そして自分の親を「おじいちゃん、おばちゃん」と言う。
ここでの「お兄ちゃんとお姉ちゃん」は兄弟の中でも末子が呼ぶ呼び方で、「パパ」「ママ」は中国語の「孩子他爸」「孩子他媽」の意味もある。日本の家族ではいつも家庭内で一番幼い子の立場で呼称するのが、ルール的になっているのがわかるが、自分の立場をあいまいにすることになる。
このような家庭用語から分かるように、中国人は言語上では上の世代と下の世代つまり長幼の別はハッキリしているが、日本人は少なくとも言葉の選択の上では上下関係の区別はハッキリしていない。





