中国と日本、人間関係の文化差異
旅行から帰ってきた時、周りの親しい人達に贈物をする。貰った方は相手が自分のことを忘れないでいてくれたと喜び、贈られたものがつまらないものでも、相手の気持ちを大切にする。この場合に限らず、日本人は高額な贈物を嫌がる。日本人は贈物を貰ったら、返礼しなければ失礼になると考えるからである。言い換えれば、日本人にとって返礼の習慣は煩わしいものである。日本人にとって高額な贈物の返礼は頭の痛い問題である。だから、中国人が日本人に贈物をする場合は、高価なものは避けるのが一番いい。
アメリカに住む、ある華僑が中国に里帰りした時、親戚に白黒テレビをお土産に持ち帰った。結果は親戚から非難を浴びることになったそうである。カラーテレビではなく、白黒テレビでは、貰った方が恥ずかしいと思う。中国人は贈物を受け取る時、それが実用的かどうかを考える。このような中国大陸の人の心理は日本人には理解し難い。もし、日本人が人からカラーテレビを贈られたら、返礼はどんなものが良いだろうかと、悩むに違いない。
中国人が人から直接贈物をされた時、二つの極端な態度を示すようである。一つは気に入らない贈物を貰った場合に、不満を表す態度である。もう一つはその贈物が欲しいのに拒否する態度である。この拒否は本当は要らないわけではなく、一種の礼儀上の遠慮である。この時、贈る方が更に強く勧めれば、贈られた方は「どうも、恐縮です」と言いながら受け取る。このような遠慮は中国人の普通の態度と言えるだろう。日本人にはこのような心理が理解できない。相手が受け取らないのを真に受けて、贈物を持ち帰り、後で中国人にあの日本人はケチだと言われることになる。
この事は贈物をすることとは関係ないが、心理状態はまったく同じだと思われる。それは戦争賠償に関する中日会談である。中国側はメンツを重んじ、戦争賠償は不要であると言い、日本側はそれを真に受け、戦争賠償をしないことに決定した。その時の中国は戦争賠償が欲しかったと私は思う。もし、その時日本側が中国人の心理を理解していて、更に強く賠償金を相手に押し付ければ、中国側は受け取ったと思う。もし、その時中国側が受け取っていれば、何かあるごとに戦争補償の話を持ち出される日本側にとって、受動的な局面は発生しなかったと思われる。
当時の日本人は中国人との交流において、強く押し付けるという態度が欠けていたのではないか。
中国人が贈物を受け取る時の特徴は、一つには先ず遠慮すること、もう一つの特徴は言葉で感謝を述べることがとても少ないことである。もちろん外国人に対しては、「ありがとう」と言うが、中国人同士特に親しい友人の間では、「ありがとう」という言葉は使わない。「ありがとう」と言うとかえって仲が疎遠になるようである。実際中国人の家庭の中で、「ありがとう」という言葉を耳にする機会はほとんどない。
中国人は感謝の気持ちは言葉ではなく、行動で表すべきだと思っている。中国人の遠慮するという行為の中にすでに感謝の気持ちが表れていると言える。
日本人は「ありがとう」という言葉が好きである。たまに遠慮する場面を見ることもあるが、普通は贈物を受け取った後、何度も何度も「ありがとう」と言う場面を目にする。そして、その贈物が気に入らなくても、それを顔や態度に表さない。
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僕も中国人なんですけど普段には気がつかなかったんです。

