中国と日本、飲食文化差異
日本料理の名前は複雑ではなく、普通は比喩法を用いず、直接名付ける。「生魚片」は中国語訳で日本語の「刺身(さしみ)」と言い、「刺」は切ることで、魚、エビ、貝などを薄く切った料理である。「沢庵」のように伝説や人名を料理の名前することはあまり多くない。
中国料理の命名は非常に複雑で、それは一つの学問と言える。ここでいくつかの例を挙げてみよう。
(1)直接命名法
ピーマンと肉で作った料理を「青椒肉絲」と呼び、卵とトマトを用いて炒めて作る料理を「西紅柿炒鳥蛋」と呼ぶ。この命名法は料理に用いる材料を直接反映しており、どんな材料を使っているか分かる、分かりやすい命名である。
(2)伝説による命名法
中華料理には「佛跳墻」というのがある。この料理名にはとても面白い由来がある。伝説によると、ある貧しい書生が夜ある寺に泊まった。友達が魚や貝などを持ってきて、それをカメに入れて、とろ火でゆっくり煮たまま出かけた。その香りは隣の和尚さんを引きつけた。久しく肉を食べていない仏教の和尚さんはついに壁を飛び越えて、それを食べてしまった。それで人々はこの料理にとても面白い名前「佛跳墻」をつけた。伝説で命名された料理はとても多く、例えば「麻婆豆腐」、「狗不理包子」などがある。
(3)炊事器具による命名法
直径30cmくらいの蒸篭で蒸す小さくて皮の薄い肉まんを「小篭蒸包」と呼ぶ。鶏肉を特殊な土鍋(使う時鍋の蓋を空けずに空気と香りを鍋の中に残す)の中に入れて煮るのを「気鍋鶏」と呼び、鶏一羽まるごと或いは鶏肉を普通の土鍋に入れて煮るのを「砂鍋鶏」と呼ぶ。
(4)作り方による命名法
作り方による命名の料理はかなり多く、例えば、紅焼肉、醤油煮のナマコ、油燜大蝦、溜肉片、清蒸魚、烤魚、燒鶏、刀削面(麺)、烙面(麺)などがある。
(5)修辞による命名法
団子に片栗粉を加えて炒めた料理に「獅子頭」というのがある。つまり団子が大きく、丸く凸凹があり、獅子の頭によく似ているのでこう名付けられた。餃子とうどんを一緒に煮たものを「龍拿猪」と呼び、長いうどんが竜のようで餃子の丸みが豚に似ているのでこの名を付けられたのだ。このような命名法は至る所にあり、小竜鉆炒、桜桃肉、珊瑚白菜、芙蓉白菜、竜虎斗など色々ある。
(6)構造による命名法
料理の名前は三文字、四文字のものが多い。四文字の料理名をその構造は連合(青椒肉絲)、修辞(酸辣白菜)、動詞目的語(清蒸鮮魚)など多種多様である。
ここでもう少し言うと、中華料理の命名は一種の学問で、料理名の指す意味と言葉の実際の意味が合致しないことも少なくない。例えば、「紅衣少女」という料理名を見てもどのような材料を用いて作るのか、どのような料理であるのか想像できない。それはトマトの皮を頭先から半分剥いて、砂糖をまぶした簡単な料理だが、中華料理の命名は比喩的で抽象的なものも多い。





