中国から見た中国と日本の違い


中国と日本、言語文化差異

 中国人は直言を好む。「明日、万里の長城へ行きましょう。」しかし、日本人は迂回表現を好む。「明日、万里の長城へ行きませんか(明天惣不去長城嗚?)。」中国人は言葉のやり取りで最も重要なものは相手に自分の意思をわからせることだと思っている。このため直言は最も良い方法である。しかしながら日本人はそうではない。彼らは他人を無理強いさせることをいつも恐れている。同じように自分自身の評判が悪くなることも恐れている。

 このため日本人にとって最も安全な表現が、つまり迂回なのである。

 相手が「行く」にしろ、「行かない」にしろ、自分には責任がない。相手の自主的判断なのだから、自分の尋ねたのは「行きませんか?」だからである。

 ここで説明したいには、日本人の思考様式である。日本人は自分の意志を無理強いするこは好まない。もし相手にある所に行き、ある事をするようお願いする場合、中国人はいつも「あなたは王府井へ行きますか。」と言うが、日本人はいつも「王府井へ行きませんか。」と言う。文法の角度から説明すると、中国人は肯定疑問、日本人は否定疑問ということである。

 思考方法から説明すると、日本人の思考は大変複雑である。

 「行く」あるいは「行かない」の問題においても、日本人はいつも総合的に考える。もし、「行きませんか」と尋ね、相手の答えが「行きます」であれば、何も問題がない。でも、もし、相手の答えが「行きません」であっても、相手と自分の考えは一致しなかったが、自分の行きたいという気持ちを、相手に押し付けていないので、問題にならないと考えている。

 日本人は一般的に、タバコで客を接待する習慣はない。客の前でタバコを1本くわえ、火をつけ一人で吸いはじめる。余ったタバコはテーブルの上に置くか、ポケットにしまい全く相手には勧めない。このことは中国人には全く理解できないことである。実際問題としてこのことが、中国人と日本人の考え方の違いを象徴していると思える。

 日本人の考え方は、自分はタバコを吸うけれども、相手も吸うとは限らない。自分の好きなタバコを相手も好きだとは限らない。もし、唐突にタバコを勧めたりしたら、相手に無理強いする嫌いがある。

 それに対して、中国人はタバコを吸うとき、必ず同伴者、または在席の客に勧めることになる。時には、吸わないと断られても、「一本だけでも、燃やすだけでもいいです」と、無理に勧めることもある。

 中国で最も特徴的なのは、お酒の勧め方である。

 飲めなくても色々な理由をつけて、無理やりに飲ませることが客を招待した宴会でよく見られる光景だ。中国人はそれでこそお客さんに真心で接しているのだと考えているのである。

 もう一つ言えば、中国の観光地でよく見られる押し売り現象は、その一画をしめしているが、同時に商業経済に引き付けられ儲け主義になり、道徳心の喪失をも示しているものなので、本稿とは別問題となる。
 
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